こんにちは、静岡市清水歯科医師会です。ホームページをご覧いただきましてありがとうございます。お口と歯の健康のために。静岡市清水歯科医師会は市民の皆様の健康をサポートしています。

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静岡市清水歯科医師会

15.24時間分の15分…「歯軋りは万病の元?」

人は逆境に遭うと歯を食いしばって頑張らないとと思います。でも、それも程々にとういう話です。人は無意識に歯軋りをしたり食いしばったりしています。ストレスを発散する意味もあるのですが、その度合いが増え、自分の噛む力で歯や顎を壊してしまうことがあるのです。

例えば、歯がおかしな摩耗を起こす、亀裂、破折、しみる、噛むと痛いなど。また歯周病で歯がグラグラする、歯並びがおかしくなる、顎の関節がおかしくなる、頭痛、顔面痛、肩こりなど色々な症状が出てきます。

そもそも上下の歯がご飯を食べたり話したりするときに触れ合う時間を合計すると1日たった15分くらいと言われています。しかし、歯軋りの度合いが増えるとその何倍も歯や歯ぐきや顎に無理な力が加わります。

例えば、仕事中夢中でパソコンに向かう時、長距離運転中、テレビを観ている時にジッと噛みしめていたり、ギシギシ、スリスリしていませんか?特に寝ている時の歯軋りは全く自分の知らないうちに歯に大きな力がかかるのです。朝起きた時、顎がだるいと感じたことはありませんか?どうしたら良いかは次回お話しましょう。

14.「鬼は外、福は口から」…「幸福は口に集まる」

2月3日は節分でした。柊の枝に鰯の頭を刺して門の前に飾り、年男が「鬼は~外、福は~内!」という掛け声とともに煎った大豆まめを蒔き、疫病や災いをもたらす鬼などの妖怪を打ち払うものです。子供たちの楽しみは煎った豆を年の数だけ食べられることでした。

豆は煎ってあるだけなのに噛んでいると香ばしい滋味深い味わいがお口に広がってくるのが美味しかった記憶が蘇ってきます。
子供がコリコリと美味しそうに食べる音に親たちは羨ましそうに言いながらもてあましたお豆を子供たちに与えては喜んだものでした。

「失ってはじめてわかる我が健康」という言葉がありますが、歯やお口の存在と言うのは当たり前のように思っていると気付かないものですが大変重要な役割を果たしています。哲学者の鷲田清一さんはこんなふうに言います。「人の幸福はお口に集まる。美味しいものを食べた時、親しい人とお話をする時、愛する人と愛を交わす時などにお口は重要な役割を果たす。

しかしその反対にお口に不具合があると不幸も集まるというものである。」・・・と。虫歯で痛くて食べられない時、歯周病で腫れてしまい辛い時、ケガで歯をぶつけた時、入れ歯を失くして噛めない時、顎の関節がおかしい時、脳梗塞などでその機能を失った時、その時々に私たち歯科医師の役割が見えてきます。まさに、鬼は~外、福は~口!

13.「噛む効用」…「卑弥呼の歯がいーぜ」その2

前々回⑩では、
▽ひ・・・肥満防止

▽み・・・味覚の発達

▽こ・・・言葉の発達、まで書きました。続いては、

▽の・・・脳の発達・呆け防止。噛んで顎を動かすことで脳へ向かう血液をポンピングして脳の活性化に繋がります。寝たきりの方が入れ歯を入れて噛めるようになり、寝たきりから脱却できることもあります。

▽は・・・歯の病気予防。噛むことで唾液がたくさん出るので、自浄作用でお口の中がきれいになり、むし歯や歯周病の予防に繋がります。

▽が・・・がん予防。唾液中のペルオキシターゼが食物中の発がん性を少なくします。▽い・・・胃の働きを助ける。良く噛んで唾液と混ぜることは消化の一段階ですね。

▽ぜ・・・全身の体力向上。しっかり噛むことで体力向上の促進につながります。

このように噛むということは、楽しく美味しく栄養を取り入れるだけでなく、私たちの生きて行く上で重要な役割を担っています。

どうしたら良いかって・・・・簡単なことです。良く噛んで美味しく食べられることに感謝しながらしっかり味わう習慣を身につける(食育)ということです。一口30噛みやってみましょう。

そして、その為には噛む道具としてのお口の環境を整えること、つまり歯周病や虫歯などで失うことのないように予防に心掛けるとともに不具合がある時はほったらかしにしないでキチンと治療しておくことが重要です。

12.沈黙の疾患歯周病をチェック…歯科医師会で検診を

歯周病の原因はお口の中の細菌です。歯磨きが上手に出来ていないと、歯垢(しこう)というネバネバしたものが歯に付きます。歯垢はバイ菌の塊りと言っても良いもので、むし歯や歯周病の原因となります。

歯軋りや喫煙等の生活習慣も歯周病の原因と言われています。また、最近の研究では歯周病が原因で糖尿病を悪化させたり、肺炎や心臓疾患、動脈硬化を引き起こしやすく全身的な健康に大きく関わっているといわれています。

そして歯周病は沈黙の疾患と言われ、初期には自覚症状があまりなく、いつのまにか症状が進行し、噛むと痛い!グラグラする~。腫れて膿が出る。しみる・・・とその時はじめて病気になったような症状となるので「あれ!歯槽膿漏?」と気がつくことになるのです。

先ずは、現在のご自身の歯ぐきの状況を知ることから始めましょう!!
静岡市清水区歯科医師会では、9月25日(木)、午前9時から11時まで、清水保健福祉センター1階歯科健診室にて歯周病健診を行います。
対象は40歳以上の方で料金は600円です。(70歳以上、生活保護受給世帯及び市民税非課税世帯は無料です(証明書が必要))
申し込みは、静岡市清水区歯科医師会事務局 電話(348-7668)9月18日が締め切りです。

11.「噛む効用」…「卑弥呼の歯がいーぜ」

6月の歯の衛生週間行事では、We Love Teethに皆様にご来場していただき、大変ありがとうございました。今回は「噛む」って食事をするためだけではないってことをお知らせします。

邪馬台国の卑弥呼をご存じですか?現代人は、卑弥呼の時代と比べ調理方法や食物の種類の違いで噛む回数が卑弥呼の時代の約1/6、又、戦前の1/2と減少しています。食事がより軟らかくなり噛む回数が少なくなっているということで、本来噛むことで得られる健康に有効なものを失いつつあります。噛む効用の代表的な事柄の頭文字を集めた「卑弥呼の歯がいーぜ」という有名な言葉があります。一つづつ噛む効用をご紹介しましょう。

「ひ」・・・肥満防止。時間をかけて良く噛むことは消化に良いだけでなく、満腹中枢が満腹感を感じるので過食をしないですみます。早食いはメタボの元ですぞー!最低一口30噛みしましょう。

「み」・・・味覚の発達。良く噛むことで食物本来の味がわかり、薄味の正しい味覚を育てるのに役立ちます。

「こ」・・・言葉の発育ハッキリと。お口の周りが正常に発達し、言葉の発音もハッキリとします。コミュニケーションは生活の大きな楽しみですね。人は人として生きるために、食事と会話は欠かせないことです。歯科医療はまさに人の生活の医療と言い換えられますね。

私たち歯科医師はその生活の医療に関わっていることに大変誇りを持っています。続きは次回・・・。

10.「We Love Teeth 」…(歯っぴい噛むcome8020)

毎年6月4日(むし歯予防デイ)を含む1週間は皆さんに歯についてふり返って頂く機会・・・「歯の衛生週間」とされています。

静岡市清水区歯科医師会では、2008年も来る6月1日(日)午前9時30分から清水区保健センターにて、「We Love Teeth 」(歯っぴい噛む噛む8020)を行います。(健診受付は11時30分まで)

当日会場では歯科医師会の先生方が「無料歯科健診」「フッ素洗口」「お口の健康相談」「歯周病健診」などを行います。又、今回は、主に60歳以上の方々を対象に熟年以降の問題として注目されている「口腔ケア」の講演会(10時、11時)を行います。

この講演会は「いつまでも美味しく」をキーワードにして、普段気が付かないお口の機能を知り、年齢を重ねることによって起こるその機能低下の予防策、具体的なトレーニング法などをわかりやすくご紹介します。

その他、技工士会の方々による無料足型・手形の作成や、エフエム清水マリンパルによる特番「We Love Teeth 」が9時から11時までオンエアされます。番組では皆さんから頂いたお口に関する質問などを歯科医が楽しく明快に回答するコーナーや歯に関するイエス・ノークイズなどあります。「美味しい生活」は楽しく元気な生活を約束してくれます。お気軽にご来場ください。

09.「学校歯科健診は何を診るの?」…「CO GO ってなあに?」

新学期は学校健診の季節。この10年で歯科健診は随分変化してきているのをご存じですか?

「『生きる力を育む』歯と口の健康つくり」を基本理念に、むし歯を発見するだけではなく、顎の関節の異常、歯並びや噛み合わせの異常、歯垢の付着状況、歯ぐきの病気はないか?そして、むし歯があるか?治してあるか?ないか?事故など失ってしまった歯はないか?その治療は必要ないか?乳歯で永久歯の邪魔になっているような歯はないか?・・・など、短時間のうちにお口全体の健康状態がわかるようにたくさんの項目をチェックしています。

特に従来のC1・C2・C3・C4の他に、「CO」「GO」という言葉が聞かれるようになりました。CO(シーオー)とは、「見た目には明らかなむし歯の穴が確認できなくてもむし歯の初期病変(白濁・白斑・褐色斑)が確認された状態で要観察」。

GO(ジーオー)とは、「歯ぐきに軽い病気が始まっているが、歯石が付いていなくて定期的な観察が必要な状態で要観察」。ということで、現状を放置しておくと病態が進んでしまうので、歯科医院などでブラッシング指導や生活習慣の指導などを受けることで病状を改善できる初期の状態までも「お知らせ」することになっています。積極的に取り組みましょう!!

08.「健全な食育の伝承は家族団欒から」…「好き嫌いは、お口の環境から来ているかも?」

明治時代から言われている五育(食育・体育・知育・才育・徳育)は子育ての基本です。

「食育」の大前提はお口が健康であることを忘れていませんか?野生動物などは牙を事故などで失ってしまうと、獲物を捕らえられなくなり、噛んで栄養を取り入れられなくなり死んでしまいます。「食育」として、勿論何をどう食べるかは大切ですが、食物を上手に食べるられるようにお口の環境が整っていることも重要です。

むし歯で大きな穴があいていると歯ごたえのあるお肉などをギュッと噛んだときにとんでもない痛みが出たり、歯周病で歯がグラグラしているとそれこそお豆腐を噛むことも出来ません。また歯並びが良くないと細かくすりつぶすことが出来ないので苦手な食物が出来てしまうものです。

もしかしたら好き嫌いの原因はお口の中にあるかも知れません。楽しい家族のコミュニケーションや健全な食育の伝承には、お年寄りから子どもまでみんなで食卓を囲み同じものを食べられる「家族団欒」が重要です。ここでもお口の環境整備が重要ですね。

07.「テーマパーク8020」http://www.jda.or.jp/park/…「日本歯科医師会」で検索

なんか歯が変だぞ?むし歯?・・・歯周病かな?ここの歯を白くしたい!歯並びが気になるんだけれど・・・、入れ歯ってどういうふうなの?昔の人はどうやって歯を磨いていたのかな?など等、お口や歯に関しては何かとわからないことが多いですね。そこで、日本歯科医師会では、歯とお口のことなら何でもわかる「テーマパーク8020」を公開しています。

その緑の広場には可愛らしいたくさんのパビリオンが建っています。「お口のトラブルと治療」「病気予防とケア」「お口の仕組み」「お口の機能」「全身との関わり」「雑学いろいろ」などそれぞれの建物をクリックするとたくさんの情報が表れます。

興味津々、なるほど納得、これであなたもお口の博士になったような気分ですね。歯医者さんから聞いたことを確認したり、前もって調べておいて聞いてみるのも良いですね。楽しくてためになりますよ。是非、訪ねてみてください。

06.日夜精進するよ坊さん…「日本歯科医師会」で検索

歯医者へ行くのは気が重い・・・と誰もがそう思います。症状が出てから歯科医院にかかれば何か治療が必要という事になりますが、一度全体の治療を終えたら、年に2~3回定期健診をして歯ブラシのやり方のチェックや歯の掃除をしてもらえば、嫌な思いどころか、歯医者は気持ち良くなりに行く所という事になります。そうです!歯やお口の健康維持には予防が第一なのです。

そんな気持ちを皆さんに伝えようと、2007年8月に「よ坊さん」というキャラクターが公開されました。普段は予防山で修行しているお坊さん・・「よ坊さん」。趣味は自分の頭をピカピカに磨くことで「予防のためじゃ」が口癖で歯の大切さを世に伝えようと日夜精進している。予防山にあるよ坊さんの家にある「歯の心得」の巻物をクリックすると「歯の心得」が見られます。なかなか楽しいですよ。

同時に、歯とお口のことなら何でもわかる「テーマパーク8020」も公開されています。その話は次回!!